20100926

FISCOでの再開に向けて

30年間郵便局に勤務してきたWさん

数年前に自主退職し

貯金や退職金で今まで計画的に生活してきた・・・




そして今回の発症・・・




他県で独居生活してきた彼は、再び自宅での独居を希望した。

義務作業と殆ど無縁な生活をしてきた彼だが、

決して無為な生活をしてきたわけじゃない・・・




日曜大工や自転車(ロードバイク)

RCカーやテレビゲームなど

自分の趣味の時間を上手く持ち

比較的規律正しい生活を送ってきた。




ADLは早期に自立し、独居生活を送る社会生活技能も

早期に実用レベルにまで回復したが、

またあの日のような願望作業への情熱を取り戻せるのか不安だった・・・




もう何もできないかもしれない・・・

そんな表出が目立ち、本人の意志を伴った
作業共有は殆どできなかった・・・








彼とは色々な遊びを共にした。




色々な話をしながら一緒にプランを練った。




ペーパークラフトを一緒に作成し、動画を撮影し

ユーチューブにアップしたり・・・




7月24日の世界的イベント、life in a day に共同参加したり・・・




周りの目を気にしながら、地下駐車場で自慢のRCカーを走らせたり・・・




その中で色々な工夫があり、笑顔があり、遂行があった。




そして退院・・・




彼とはお互い大好きなレースゲームで

オンライン対戦することを約束して別れた・・・




対戦の約束の時、彼が言った・・・




「手がもう少し動くまで対戦は待ってほしい」




「確かに気持ちは分かります、でも自分が好きなことは
手の動きに関係なく続けてほしいなという気持ちはあります」





「違うんです・・・ だって・・・  勝ちたいから・・・  」




一緒に笑った。




そして数日後の今日、彼からメールが来た。




メールには入院リハのお礼と共に

本日の富士スピードウェイ(FISCO)のベストタイムと

オンライン世界ランキングが添えられていた。




もう走りこんでいるらしい・・・




マジ負けそうだからこれから僕も走ろう!




みんな寝静まったら・・・

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