20170517

思う×行動する=繋がる



平成29513日(土)14日(日)
宮城県仙台市で日本臨床作業療法学会第4回学術大会が開催されました
まずはご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます


はじめての東北開催
僕達実行委員は1年前の準備開始からひとつのテーマを掲げていました


それは「繋がり」です


大会のテーマは「Art and Science」でしたが,この学術大会を通して
全国のOT同士の繋がり
同じ地域で活動するOTの職場の壁を超えた繋がり
臨床・教育・研究の繋がり
過去と現在の作業療法の繋がり…
様々な「繋がり」の機会になることを考えていました




特別講演では東北福祉大学の佐藤善久先生が
世界の作業療法教育を俯瞰してくださり
その中で日本の作業療法や作業療法教育は今後どうあるべきか?
沢山の示唆をいただきました




基調講演では神奈川県立保健福祉大学の長谷龍太郎先生が,
大会テーマ「Art and Science 」のもと
作業療法の歴史を振り返り新しいご提案をお示しになりながら
私たち作業療法士が自らの技を一般化し
質を高めていくための道標を示してくださいました




特別企画では藤本理事のファシリテートのもと
全国で勉強会を主宰する先生4名が
仲間をつくり共に切磋琢磨していくために必要なことをプレゼンしてくださり
多くのOTに沢山のヒントと勇気を与えてくれました




一般演題ではCOT学術大会らしく
クライエント個人の大切な作業に焦点を当てた実践報告を中心に
沢山の素晴らしい発表を聴くことができました




大会の運営をしてくれた実行委員も繋がりがテーマでした
福島・宮城・山形,3県をまたいだ仲間
1年前から何度も話し合いを重ねて準備を進めてくれました




懇親会は1次会・2次会ともに大盛況
ここでも多くの繋がりが生まれたと思います
OKUNOHOSOMICHIブースも繋がりを促進してくれました


現在臨床現場で頑張っている教え子達と一緒に
同じOTRとしてお酒を飲んで色々な話しができたのも嬉しかったです


サプライズで40歳の誕生日を皆にお祝いしてもらいました
あんなに沢山の人にお祝いしてもらったのは結婚式以来です(笑)
本当に本当にありがとうございました


今回は5年後10年後のことを考え
本学をはじめ地元仙台の学生にも声をかけました
結果,自分の意志で70名以上の学生が参加してくれました


大会終了翌日,疲れた身体を引きずって大学に出勤すると
「◯◯先生の病院に就職したいです」
「◯◯病院のような臨床をしている病院,仙台にありますか?」
多くの学生から相談に来ました
さっそく数人の学生は動き出しています


学生にとって未来の理想の自分の姿を見つけた
心の震える二日間になったようです


次回は福岡
COT初の国際学会です





片付けを終えて寂しさの残るメインホール
「次回は皆で演題を持っていこう!」
最後にそう誓い合って1年協働してきた実行委員を解散しました


みんな作業療法が大好きで
みんなクライエントを心から思う
みんな一所懸命努力してる
みんな不安
みんな一歩がとても怖い
優しい手と手がつながれば
努力は全員の糧に
不安は謙虚さだけを残して追い風に


日本臨床作業療法学会 第4回学術大会
少しだけ背中を押す機会になったのなら
ボクたち実行委員のWhyは成功



思う×行動する=繋がる



20170117

初雪と太陽



週末は沖縄の太陽上江洲さんと一緒に宮城県仙台市へ
仙台青葉学院短期大学 長町キャンパスをお借りして
日本臨床作業療法学会 第4回 学術大会が主催の研修会
「クライエントと職場とOBP」を開催しました







これまで東北地方で研修会を開催したことがほとんどなかったので
どのくらいの人が集まってくれるのか不安でしたが
寒波が襲来する中,81名の方々にご参加いただきました


また,今回は東北6県の若手OTを対象としていましたが
関東・東海・近畿をはじめ九州からもご参加をいただきました
本当にありがとうございました



【AM:齋藤佑樹】

・作業に焦点を当てた実践とは
   作業とOBPの基礎
・自分に作業療法をする
   自己評価・目標設定・動機づけ・多面的な手段選択







【PM:上江洲さん】

・施設での作業療法実践
   作業を導入する
   作業の視点を共有する
   作業を大切にする仲間づくり







今回の研修会に参加してくださったほとんどの方が
COTの学術大会に参加経験のない人達でした


「むずかしい」「よくわからない」といわれる作業療法だからこそ
同じ志を持った人同士が集まり,繋がり,切磋琢磨できる環境は大切です
「繋がりを支援すること」が今回の研修会の目的の1つでしたので
参加経験の無い人が沢山集まってくださったことは大きな収穫でした


ぜひ今回の研修会の内容を臨床に活かすだけでなく
同じ場所に集った出会いと繋がりを力に変えて
作業療法を通した貢献を追求していただければ嬉しいです


今回の研修会開催にあたり,会場の確保や運営等で
仙台青葉学院短期大学の吉川法生教授に大変お世話になりました


研修会の前日は,短大にお邪魔して,1年生(+2・3年生数名)を対象に
「作業は人を健康にするだろうか?」と題した講義をさせていただきましたが,さすが吉川先生の育てている学生さんですね.センスの良さを感じる学生さんがたくさんいました.将来が楽しみですね


夜は前日・当日ともに美味しいお酒をたくさん頂き,参加者の皆さんや学生さんの熱いお話を聴かせていただきました.また,会場確保等では,仙台青葉学院短期大学の熊谷先生に大変お世話になりました.色々ありがとうございました




ギロチンビール(笑)


ギロチンビールや仙台名物のせり鍋,とても美味しかったです







そして初めて空から雪が舞い落ちる姿を見て感動する上江洲さんに感動(笑)




左から:戸田先生,熊谷先生,柴田先生,沖縄の太陽,吉川先生,隅田先生,齋藤


しかし講義+深酒+4時間睡眠→講演+深酒+4時間睡眠は39歳には辛いですね^^;
前厄なので身体に気をつけようと思います(笑)



最後に,今回もこれまでも,作業療法に悩んでいる人の話を伺うと,その原因が目的と手段の曖昧さにあると思うことが多々あります

アインシュタインは
「手段の完璧さと目的の混乱.この2つが私たちの主な問題にみえる」と言っています
作業療法の世界でも,まさに同じ状況があるのではないでしょうか?


「クライエントがよりよい作業的存在になることを支援する」という作業療法の目的は
急性期・亜急性期・回復期・生活期・終末期…全てまで一緒です
もちろん身障,精神,老年,発達…領域や疾病・障害の種類も関係ありません


ただそれぞれの時期や領域によっての特性があり
「緊急度の高いこと」「一部の知識・技術」「目標達成の程度」が異なるだけです


作業療法はあくまでもクライエントを健康に導く1つの方法です
その方法を有効に用いることが私たちの責任であり強みです
ですから大切なことは「作業中心の実践」をすることではありません


大切なことは
作業の持つ力を理解してクライエント中心の実践をすることです


作業療法の目的をしっかりと捉え
目的に向かうための手段を柔軟かつ効果的に選択できるよう
皆で切磋琢磨していきましょう
5月の学術大会でお会いできるのを楽しみにしています