20100926

もっと作業を・・・

入院初期のクライアントNさんと


OT室で作業中




後輩NさんとクライアントのSさんが来室し


私達の対面に座った・・・




話しながら作業を進めていると


二人は出身が近所であることが判明!




認知症のSさんの時々合わなくなる辻褄を


セラピスト二人で会話の中でさりげなく修正しながら


地域のこと


農業のこと


昔のこと


仕事の苦労話


様々な話題で盛り上がった・・・









人間は過去の作業経験とその解釈により




今の自分を環境の中に定位し




そのされようから未来への希望が生まれる









しかし過去の作業経験は多くの場合身体機能に依存する・・・




障害を呈したクライアントの過去の経験は




“病気になる前は~”という前置詞が附属され




現在の定位を妨げ




未来への希望を生み出す材料として有効に作用しない・・・









だからこそ“新しい身体”で作業をしなければならない・・・








新しい身体で積み重ねる価値ある作業が




未来の希望感じる“今”を作り出す・・・





たとえストレートに価値を認識できない作業でも




作業していくことで生まれる肯定的な心理的変化は沢山ある・・・









私達は健康な身体を脅かす恐怖を意識しない・・・




私達の習慣は時間と空間を構造化し意識を開放する・・・




私達の遂行能力は自分と環境とを円滑に交わらせる・・・




私達の意志は未来に肯定的経験を期待させる・・・





自分のクライアントに今欠けているものは何か?




自分でベッドから起きられない




自分で排泄できない




自分で移動できない




自分で食事ができない




自分で入浴できない




自分で整容できない




自分で更衣できない・・・・・












それだけだろうか?













複雑系である人間の肯定的循環の構成要素・・・




殆どの人が生涯意識しないことを




必死に考え




悩み




苦しむ・・・









そんな作業を与えられた私達は

幸せである


0 件のコメント:

コメントを投稿