20190518

コラム「ひとをおもう」が本になりました.


一昨年に宮城県仙台市で日本臨床作業療法学会第4回学術大会を行った頃から,発信がSNSのみになっておりました.久しぶりの更新です.


7月25日,7月5日,三輪書店さんから新書「12人のクライエントが教えてくれる作業療法をするうえで大切なこと」を発売することになりました.




これは,昨年の4月から今年の3月まで作業療法ジャーナルで連載したコラム「ひとをおもう」に大幅な加筆を加えたものです.


すでにamazon予約も開始されております.本書では,作業療法士であれば臨床場面で必ずや遭遇するであろう出来事を12本のコラムとして掲載するとともに,コラムのエピソードを通して得た気づきや学びについて詳しく解説しています.


現在,noteで試し読みができますので,よろしければご覧ください.


20170517

思う×行動する=繋がる



平成29513日(土)14日(日)
宮城県仙台市で日本臨床作業療法学会第4回学術大会が開催されました
まずはご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます


はじめての東北開催
僕達実行委員は1年前の準備開始からひとつのテーマを掲げていました


それは「繋がり」です


大会のテーマは「Art and Science」でしたが,この学術大会を通して
全国のOT同士の繋がり
同じ地域で活動するOTの職場の壁を超えた繋がり
臨床・教育・研究の繋がり
過去と現在の作業療法の繋がり…
様々な「繋がり」の機会になることを考えていました




特別講演では東北福祉大学の佐藤善久先生が
世界の作業療法教育を俯瞰してくださり
その中で日本の作業療法や作業療法教育は今後どうあるべきか?
沢山の示唆をいただきました




基調講演では神奈川県立保健福祉大学の長谷龍太郎先生が,
大会テーマ「Art and Science 」のもと
作業療法の歴史を振り返り新しいご提案をお示しになりながら
私たち作業療法士が自らの技を一般化し
質を高めていくための道標を示してくださいました




特別企画では藤本理事のファシリテートのもと
全国で勉強会を主宰する先生4名が
仲間をつくり共に切磋琢磨していくために必要なことをプレゼンしてくださり
多くのOTに沢山のヒントと勇気を与えてくれました




一般演題ではCOT学術大会らしく
クライエント個人の大切な作業に焦点を当てた実践報告を中心に
沢山の素晴らしい発表を聴くことができました




大会の運営をしてくれた実行委員も繋がりがテーマでした
福島・宮城・山形,3県をまたいだ仲間
1年前から何度も話し合いを重ねて準備を進めてくれました




懇親会は1次会・2次会ともに大盛況
ここでも多くの繋がりが生まれたと思います
OKUNOHOSOMICHIブースも繋がりを促進してくれました


現在臨床現場で頑張っている教え子達と一緒に
同じOTRとしてお酒を飲んで色々な話しができたのも嬉しかったです


サプライズで40歳の誕生日を皆にお祝いしてもらいました
あんなに沢山の人にお祝いしてもらったのは結婚式以来です(笑)
本当に本当にありがとうございました


今回は5年後10年後のことを考え
本学をはじめ地元仙台の学生にも声をかけました
結果,自分の意志で70名以上の学生が参加してくれました


大会終了翌日,疲れた身体を引きずって大学に出勤すると
「◯◯先生の病院に就職したいです」
「◯◯病院のような臨床をしている病院,仙台にありますか?」
多くの学生から相談に来ました
さっそく数人の学生は動き出しています


学生にとって未来の理想の自分の姿を見つけた
心の震える二日間になったようです


次回は福岡
COT初の国際学会です





片付けを終えて寂しさの残るメインホール
「次回は皆で演題を持っていこう!」
最後にそう誓い合って1年協働してきた実行委員を解散しました


みんな作業療法が大好きで
みんなクライエントを心から思う
みんな一所懸命努力してる
みんな不安
みんな一歩がとても怖い
優しい手と手がつながれば
努力は全員の糧に
不安は謙虚さだけを残して追い風に


日本臨床作業療法学会 第4回学術大会
少しだけ背中を押す機会になったのなら
ボクたち実行委員のWhyは成功



思う×行動する=繋がる



20170117

初雪と太陽



週末は沖縄の太陽上江洲さんと一緒に宮城県仙台市へ
仙台青葉学院短期大学 長町キャンパスをお借りして
日本臨床作業療法学会 第4回 学術大会が主催の研修会
「クライエントと職場とOBP」を開催しました







これまで東北地方で研修会を開催したことがほとんどなかったので
どのくらいの人が集まってくれるのか不安でしたが
寒波が襲来する中,81名の方々にご参加いただきました


また,今回は東北6県の若手OTを対象としていましたが
関東・東海・近畿をはじめ九州からもご参加をいただきました
本当にありがとうございました



【AM:齋藤佑樹】

・作業に焦点を当てた実践とは
   作業とOBPの基礎
・自分に作業療法をする
   自己評価・目標設定・動機づけ・多面的な手段選択







【PM:上江洲さん】

・施設での作業療法実践
   作業を導入する
   作業の視点を共有する
   作業を大切にする仲間づくり







今回の研修会に参加してくださったほとんどの方が
COTの学術大会に参加経験のない人達でした


「むずかしい」「よくわからない」といわれる作業療法だからこそ
同じ志を持った人同士が集まり,繋がり,切磋琢磨できる環境は大切です
「繋がりを支援すること」が今回の研修会の目的の1つでしたので
参加経験の無い人が沢山集まってくださったことは大きな収穫でした


ぜひ今回の研修会の内容を臨床に活かすだけでなく
同じ場所に集った出会いと繋がりを力に変えて
作業療法を通した貢献を追求していただければ嬉しいです


今回の研修会開催にあたり,会場の確保や運営等で
仙台青葉学院短期大学の吉川法生教授に大変お世話になりました


研修会の前日は,短大にお邪魔して,1年生(+2・3年生数名)を対象に
「作業は人を健康にするだろうか?」と題した講義をさせていただきましたが,さすが吉川先生の育てている学生さんですね.センスの良さを感じる学生さんがたくさんいました.将来が楽しみですね


夜は前日・当日ともに美味しいお酒をたくさん頂き,参加者の皆さんや学生さんの熱いお話を聴かせていただきました.また,会場確保等では,仙台青葉学院短期大学の熊谷先生に大変お世話になりました.色々ありがとうございました




ギロチンビール(笑)


ギロチンビールや仙台名物のせり鍋,とても美味しかったです







そして初めて空から雪が舞い落ちる姿を見て感動する上江洲さんに感動(笑)




左から:戸田先生,熊谷先生,柴田先生,沖縄の太陽,吉川先生,隅田先生,齋藤


しかし講義+深酒+4時間睡眠→講演+深酒+4時間睡眠は39歳には辛いですね^^;
前厄なので身体に気をつけようと思います(笑)



最後に,今回もこれまでも,作業療法に悩んでいる人の話を伺うと,その原因が目的と手段の曖昧さにあると思うことが多々あります

アインシュタインは
「手段の完璧さと目的の混乱.この2つが私たちの主な問題にみえる」と言っています
作業療法の世界でも,まさに同じ状況があるのではないでしょうか?


「クライエントがよりよい作業的存在になることを支援する」という作業療法の目的は
急性期・亜急性期・回復期・生活期・終末期…全てまで一緒です
もちろん身障,精神,老年,発達…領域や疾病・障害の種類も関係ありません


ただそれぞれの時期や領域によっての特性があり
「緊急度の高いこと」「一部の知識・技術」「目標達成の程度」が異なるだけです


作業療法はあくまでもクライエントを健康に導く1つの方法です
その方法を有効に用いることが私たちの責任であり強みです
ですから大切なことは「作業中心の実践」をすることではありません


大切なことは
作業の持つ力を理解してクライエント中心の実践をすることです


作業療法の目的をしっかりと捉え
目的に向かうための手段を柔軟かつ効果的に選択できるよう
皆で切磋琢磨していきましょう
5月の学術大会でお会いできるのを楽しみにしています








20161127

2017年3月「作業療法を観る」を発売します.







作業療法を観る(株)シービーアール」が2017年3月に発売となります.


この教材は,DVD(約120分)付きの書籍です.
まず書籍の前半では,作業が持つ力や作業療法士の技について学びます.


その後,DVDを通して実際の作業療法実践について学びます.
DVDには7つの事例が収録されており,7人の作業療法士が,
様々な場面でクライエントに寄り添いながら支援を行う様子を観ることができます.


また,DVDの中では,途中に担当療法士のインタビューも収録されていますので,
単に評価・支援の様子を観るだけでなく,作業療法プロセスの中で,
療法士が何を考えたのか?評価結果をどう解釈したのか?等,
頭の中を覗くことができる構成になっています.


過去の映像媒体の教材を散見すると,
評価手技や治療技術を学ぶものはたくさん発表されていますが,
実際の臨床では,他の問題も沢山あります.
急性期でのOTの役割ってなんだろう?
悲観的なクライエントとどう接したら良いんだろう?
拒否が強いクライエントとどうすれば関係性を構築できるんだろう?
外来の短い時間でクライエントの作業にどう関われば良いんだろう?…etc
さまざまな障壁が療法士を悩ませます.
「作業療法を観る」では,このような悩みを解決するヒントが沢山収録されています.


そしてDVDを観た後は,書籍の後半のワークシートへと進みます.
ワークシートでは,各事例について,担当の作業療法士が大切にしていた視点,
協働の要点等についての問が掲載されています.
(もちろん問に対する療法士の解釈例も別項に掲載しています)


つまりこの教材は,書籍の前半で作業療法に必要な基礎知識を”確認”し,
DVDを通してリアルな臨床場面を”擬似体験”したあとで,
ワークシートを通して”考える”構成になっています.


この教材は,単にDVDをみて,作業療法士の”手段”を真似るのではなく,
その手段を選択した理由を考えることに価値をおいています.
上記のプロセスを経ることで,形骸化した手段の模倣にならないよう配慮しています.


「作業療法を観る」は,
養成校の学生さん向けの教科書・参考書として,
病院・施設の新人や若手セラピストの教育材料として,
様々な用途で活用することを想定して制作しています.
ワークシートは,複数でディスカッションしながら使用すると
より有意義な使用となると思います.




20161115

クライエントと職場とOBP ①




2017年5月13日(土)−14日(日)
日本臨床作業療法学会 第4回学術大会を宮城県仙台市で開催します.
*現在,演題募集・参加登録を受付中です.公式HPはコチラ


そしてもう1つ.
宮城県で学術大会を開催することを記念して,
東北地方で頑張っているOTの方々に少しでも貢献したい!
その思いから,来年の1月14日(土)に仙台市で研修会を開催することにしました.






ボクは作業療法士になって今年で16年です.
思い返せば,最初の頃は作業療法の面白さなんて全然わかりませんでした.

学生にそう言うと,「齋藤先生にもそんな時期あったんですか?ずっと作業療法バカだと思ってました(笑)」と言われますが,ホント悩んでばかりでした.


「何かを変えなくちゃいけない」
そう悶々とした日々を過ごしながらも
1歩目を踏み出すことは簡単ではありませんでした.


でも1歩目を踏み出したことで全てが変わりはじめました.


クライエントが変わりました.
チームが変わりました.
職場が変わりました.
何よりも自分が変わりました.


そして行動すればするほどに
同じ志の仲間とたくさん繋がりました.


今回の研修会では,ボクが16年間
クライエントにしてきた作業療法のことや
自分自身にしてきた作業療法のことを
できるだけ詳しくお伝えしようと思っています.


これまで東北地方でお話する機会がほとんどなかったので,
ぜひ東北の人たちに聞いてほしいと思っています.


そして,研修会に参加したら,
ぜひ同じ志を持つ人同士で繋がってください.
その為に懇親会も企画しています.
沢山の方のご参加をお待ちしています.



テーマ:クライエントと職場とOBP
日 時:平成29年1月14日(土)10:00〜15:00(9:00受付開始)
会 場:仙台青葉学院短期大学長町キャンパス
講 師:上江洲聖(日赤安謝福祉複合施設) 齋藤佑樹(日本保健医療大学)
参加費:無料(先着100名)
主 催:日本臨床作業療法学会 第4回学術大会
その他:日本作業療法士協会 生涯教育基礎研修に該当します(1ポイント)











20161113

作業療法を観る



昨日は朝から家族で上野でした.娘のリクエストでステーキを食べ,
その後,肉の匂いが染み付いた服を何度も擦り,
レノアハピネスの香りを復活させてから家族と別れ銀座に移動しました.

午後からは銀座で仕事です.
ちょうど友利さんもOT協会の仕事で上京していて,今銀座にいるとのこと.
もしかして…と思い Apple store を覗くと





もしかしてが的中しました(笑)ほんと約束なしの偶然ですw
その後,少しだけ立ち話をしてから銀座のレコーディングスタジオへ






スタジオでは,恩師の菊池恵美子先生と一緒に監修させていただいている動画教材
「作業療法を観る」(株シービーアール)のナレーション録音を行いました.
もちろん録音するのは僕ではなくプロの声優さんですw

「作業療法を観る」は,①テキスト,②DVD,③ワークシートからなる教材です.


①テキストでは,まず作業はどのような力を持っているのか?(作業の力),そして作業療法士はどのような視点でクライエントを捉え,どのような支援を行うのか?(作業療法士の技)について確認していきます.テキストはDVDを観る前の基礎知識の確認という位置づけです.

 ②DVDでは,作業療法士がひとりのクライエントと

「どのように関わり」
「どのように大切な作業を共有し」
「どのように支援していくのか」

を学んでいきます.このDVDは,実際の事例報告をもとに作成した15分〜20分程度の動画が7本収録されています.この動画を作成するにあたって,7名の作業療法士に協力していただきました.急性期〜生活期まで,様々な場所・状況で作業療法士は何をするべきなのか?をわかりやすく学ぶことができると思います.

またこの動画は,単に評価内容やプログラムを紹介するだけでなく,クライエントの浮き沈みする心に,作業療法士がどのように寄り添い,クライエントの状況をどのようにリーズニングしているのか?など,作業療法士のインタビューを要所に織り交ぜながら展開する構成になっています.

③ワークシートは,各動画の中で作業療法士が大切にしていたことをより深めるための構成になっています.





「作業療法を観る」は,テキスト,動画,ワークシート,この3つが一緒になっていることに意味があります.

まずテキストで作業療法士が大切にすべき知識を学び,動画を通してよりリアルな疑似体験をし,最後にワークシートで学びを深めていく.つまり「読む・観る・考える」のプロセスを大切にしています.

実習を前にした学生さんが講義の中で使用したり,病院・施設の新人教育で使用するなど,色々な場所で活用できると思います.

今,出版に向けた最後の作業に入っています.発売日は近日中に皆様にご報告できると思います.





夕方6時に仕事を終え,上野動物園で遊んでいた家族と合流するため上野へ逆戻り.
「どこにいるの?」→「アメ横」
「アメ横のどこ?」→「ゲーセン」
「どのゲーセン?」→「来ればわかる」

「え〜…」と思いながらも,とてつもない偶然で友利さんに遭遇した今日の自分なら!と散策すると,すぐに家族を発見(笑)アメ横の焼き鳥屋で夕飯を食べて無事に埼玉に戻りましたw














20160815

マネジメント本が変えること③







「自分が10年かかったことを学生には5年で達成できるようにしてあげたい」


3年前,僕が教員になることを決めたときに友利さんからもらった言葉.
いつも講義の準備をするときは,この言葉と一緒に作業をしてきた.


学生に対して自分がしてきた経験をそのまま提供したら,
学生もまた10年の時を必要とするかもしれない.
それはたぶん放任と同義.


学生に対して技術をマニュアル化して提供したら,
学生は1年で手段を身につけることができるかもしれない.
でもそれはたぶん形骸と同義.


暗中模索した苦しい遠回りは回避させてあげたい.
でも模索の過程で出会った試行錯誤には大きな意義があった.


強い意志のもとでは主体的な行動全てが有意義だった.
でも意志の生成自体に大きなエネルギーを要することも多かった.


様々な矛盾・葛藤を整理した上で,講義のときにいつも意識していたのは,
①興味・関心の生成,②テーマ・目標の設定,③主体的に考える機会の提供,
④行動を変えるための経験機会や代理体験の提供,⑤振り返りによる強化.
結局たどり着いた形は,ほとんど臨床と同じだった.


でも必要な要素が酷似しているのは当然.
なぜなら教育も臨床も「人が”自ら”変わるための支援」だから.
そして①〜⑤の要素はもちろん自分自身にとってもおなじ.


「クライエントに有意義な作業療法を提供する」
僕達の大切な作業の可能化のために,自分自身に作業療法をしよう.
人−環境−作業,全ての側面にアプローチしよう.


自分自身に作業療法をした人達の
WhyHowWhatが詰まった「マネジメント本」は9月の学会で.



僕達はもっと自分自身に作業療法ができる.