20110129

LIFE IN A DAY



今日は、グーグルの世界的イベント、LIFE IN A DAY の配信がyou tubeにて行われました。これは、2010年7月24日の世界中の”日常のひとコマ”の動画を集めて映画を製作するというイベントです。僕も、クライエントや職場の仲間と一緒に動画を製作して参加しました。

結果は・・・採用されず^_^; でしたが、とても楽しい体験でした。クライエントと一緒に、ペーパークラフトで、農作業の風景を製作し、見えない細い糸を使って動かすのです。牛舎や軽トラの置かれた畑を、耕運機で農夫が耕すその動画は、とてもほのぼのしていて、そして何よりも、クライエントと僕達が一体感を感じられる時間でした。

独居生活が長いクライエントのWさん。人間関係に疲れて、郵便局を早期退職し、退職金をやりくりしながら生活してきました。映画やゲーム、ラジコンなど、多趣味なWさんでしたが、片麻痺発症後は、あらゆる作業に前向きになれず、抑うつ的な日々を過ごしていました。彼とは色々な作業をしました。病院の地下駐車場でラジコンのプロポを片麻痺の状態で操作する相談・練習をして、他の職員に白い目で見られたり・・・独居に必要なスキル獲得に加えて、色々な遊びを中心とする作業をしてきました。どうしても僕は誰かと一緒に取り組む作業を彼と行いたくて、LIFE IN A DAYへの参加を提案しました。かれは最初積極的ではありませんでしたが、取り組む中で、自分から色々な提案をしてくれたりと、少しずつ主体的に作業に取り組んでいく様子がみられてきました。

もう退院して約半年が経ちますが、彼は定期的にメールで近況を伝えてくれます。関東在住の彼は、今は車の運転も再開し、大好きな秋葉原にも出かけているそうです。時々お互いに大好きなグランツーリスモ5のオンライン対戦を行います。僕は勿論GT-Rです。

LIFE IN A DAY への参加は僕からの提案でした。僕が何かを押し付けることは、作業療法の正義ではないのかもしれませんが、僕は人と繋がる素晴らしさや楽しさを感じて欲しかったのです。

ADL向上を目指すクライエントにとっても、認知症で社会適応に苦しむクライエントにとっても、どんなクライエントにとっても、僕はクライエントがイキイキするための効果的な環境因子でいたいです。




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