20110217

根拠のないアセスメントで自ら閉じ込めたクリニクラウン・・・



今日は久しぶりに早く仕事が終わりました。娘といつものように買い物に行き、夕飯の相談をした結果、オムライスとサラダ、コーンスープに、そして今日は時間があるので二人でアップルパイを作ることにしました。


オーブンを余熱している間に、水と砂糖、ラムをキャラメリゼして、りんごと一緒に炒め煮ていきます。狐色になったりんごにシナモンを加えてパイシートに敷いて、切れ目を入れたシートを被せてオーブンに投入!


焼き時間を合わせてトータル45分で完成!僕の平日の料理は早いです。同時進行で夕飯の準備も行うので、いつもよりも早く全ての作業が完成しました。


味は・・・僕的には完璧でしたが、娘にはシナモンが少しきつかったみたいです・・・・・ゴメン・・・







クライエントのHさん。以前紹介した能面や仏像作りの達人です。介入から約二ヶ月。重度の失語がある彼は、一言も言葉を発したことはありません・・・ADLも全介助です・・・


毎日僕は、朝一番に車椅子に移乗してもらい、髭をそり、整髪をし、蒸しタオルで顔を拭いて、それからベッド周りの動作練習を行い、その後彼が作った作品を必ず握ってもらいながら病棟や院内の色々な場所に出向き、他のスタッフや他患と一緒に作品にまつわる声かけなどを行ってきました。


これまでの介入で、作品を手に取ってずっと見つめたり・・・ずれたメガネを自分で直したり・・・声かけに対する追視が積極的になったり・・・少しずつ変化は見られてきているものの、転機となるような変化は見られていませんでした。


しかし今日、思いがけないことが起こりました。Hさんの近くで後輩のT君が認知症のクライエントYさんに介入しているときです。僕はYさんを楽しませようと、テーブルに置いてあった能面を被り、滑稽な動きでYさんに近寄っていきました・・・その時です。


Hさんが大きく顔をゆがませて笑ったのです!声こそ聞こえはしませんでしたが、爆笑といってもいいほどの笑顔でした。皆その場所にいたスタッフ達は一瞬時間が止まり、その後感激で大騒ぎになりました。


僕は今まで、あまりにも素晴らしいHさんの作品を目の前にして、知らないうちに、彼の作品や過去の作業を笑いにつなげてはいけないような・・・変な制約を自分に課していたような気がしました。


彼が作品を使って面白いことをされることを嫌がる・・・それは僕の全く勝手な憶測でしかありませんでした・・・僕はいつも時間ができると、無為な時間を過ごしているクライエントの所に出向いて笑わせたり、リハに積極的になれないクライエントを楽しませたり・・・いつも人一倍笑いを大切にしていたはずなのに・・・彼に対しては”クリニクラウンの僕”を封印していたのです・・・


そろそろ介入方法を工夫し直さなくてはいけないと思っていた矢先のできごとでした・・・


経鼻経管栄養のHさん。重度の麻痺と意思疎通の困難さで全介助のHさん。声かけに対して追視が見られる程度だったHさん。まだできることがあるはずです。介入を続けても、おそらくADLの介助量が大きく変化することはないと思います・・・でも施設方向が決定しているHさんは、今のままではおそらくベッドベースの生活が待っています。でもなんとか車椅子ベースの生活を届けたい・・・車椅子で日中過ごし、参加場面で心が動く生活をしてほしい・・・


OTは最もフレキシブルな環境因子・・・自分がいつも言っている言葉をもっと大切にしなければいけないと思った一日でした。






2 件のコメント:

  1. 心臓が止まる所でした。。。\(゜ロ\)(/ロ゜)/


    3日間お世話になり、すみませんでした。
    明日からまた宜しくお願いします。

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  2. kibiさん 具合大丈夫ですか?
    絶対無理はしないでくださいね!

    そういえば小面は苦手でしたね^_^;
    心臓動いてますか?

    今日はHさんを楽しませるために、トムクルーズ似の
    Kさんが、オリジナルの舞を披露してくれましたよ!

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