マイバッハ・ランドレー。なんとこの車、1億4200万円です!!!
ボディ・エンジン・内外装に使われる素材が高級なのは勿論、最高のクラフトマンが全て手作業で仕上げてくれるこの車は、オーナーに至極の空間・時間・満足度を与えてくれます。
しかし、本当の素晴らしさは、オーナーとマイバッハ社の協業過程にあります。ショールームでオーナーは、全て自分の目で見て、触れて、素材や色を決めていきます。それだけではありません。本当にオーナーの希望通りに作業が進んでいるかどうか?希望通りの仕上がりなのか?完成前にドイツ本国にオーナが出向き、経過の確認と希望の修正を行います。
マイバッハは、その車としての完成度だけでなく、全て自分の意思で決めて、希望通りに仕上がったという満足度がオーナーを幸福へと誘うわけです。
私のクライエントのSさん。先週2ヶ月の入院生活を経て、自宅へと退院しました。彼はまだ若く、仕事への復帰や家族との関係を再構築するべく毎日協業を行ってきました。
退院前日、初回評価・再評価・最終評価時に、ADOCによって意思決定したPDFを3枚並べて入院生活における作業療法を振り返りました。5段階の満足度の相対比較は勿論のこと、実際のスキルや心理面の変化、今後の生活の展望などをゆっくりと話し合いました。
初回の意志決定、再評価時の目標修正、最終評価時の振り返りをすることによって、彼は、自分の変化を改めて言語化して確認できました。そして、自分の大切な作業が、大切であることを改めて認識することができたとのことです。
作業療法は、クライエントが主体的に取り組めることが理想です。それは、介入初期の目標設定にクライエントがしっかりと参加することだけではありません。どんなに意思決定をクライエント自身が行っても、病院という環境で患者という立場で、日々の作業に従事する中、容易にその主体性は削がれてしまいます。自己の大切な作業が再び遂行できるように、目標設定から達成まで、クライエントが主体性の元に、継続的に作業療法に参加できることを支援することが大切です。
僕はいつもクライエントに、自分の取り戻したい作業と、その取り戻したい理由を感じてほしいです。少しずつでも前に進んでいる感覚を味わってほしいです。協業過程を振り返ることによって、自分の大切な作業が、もっと大切に思えるような作業療法がしたいです。肯定的な循環の中で、自分が決めた作業を遂行できる幸せを感じてほしいです。ADOCは、目標設定時の意思決定だけでなく、作業療法の協業過程を振り返り、新しい作業遂行文脈を客観的に捉えて、強化できるツールであることを改めて感じました。
マイバッハは、全ての工程や協業の過程を振り返り、確認作業を行ってから納車されます。納車当日、マイバッハのトランスポーターは、オーナーの指示した場所・時間に、確実に世界に1台だけのマイバッハを届けます・・・
どこまでもクライエント中心なのです・・・
直視できるようになり、一安心ですw
返信削除今日、お風呂の時間に、カレの彼女が、こんな事を言ったんです。
「まさかあんなことをするなんてねー。夢みたい。
あーだこーだ、やりたいねーなんて言ってた事が、
あっという間に実現しちゃった。」
「わたしらはタダ言う事はできるし、やってみたいなー、懐かしいねーなんて、色々思うんだけど、年も年だし、実際にはやれないもんね・・・。エネルギーがない。」
「でも、ここではやりたいって思った事が、ちゃんとできるのよねー・・。若い人が、教えてくださいって、手伝ってくれて。実現しちゃった。嬉しかったわー。」
「あの後、○○さんとも、その話でもちきりだったのょー」
退院に向けて話している時、そんな事を言ったんです。
「作業ができて、嬉しい。感謝だわ。」
私のすさんだ心も復活です^m^
kibiさん こんばんは!
返信削除直視できるようになって良かったです^_^;
確かにあの”小面”の写真はインパクトありましたね・・・
そうですか・・・入浴の時間にMさんがそんなことを
言ってたんですか(^_^)
kibiさんが、上手く遂行の振り返りと、肯定的ナラティブの構築にアプローチしてくれたんでしょ?
しかしクライエントが素直に自分の作業に対して、そのような感情を持って、そしてそれを表現できるってことは、意味ある作業を遂行していることや、周りにも同じような気持ちのクライエントがいることなど、色々な要素が肯定的な循環を生み出しているのでしょうね!環境に関わるみんなの力ですね!
やっぱり作業療法はたのしいですね!(^_^)
明日の朝は、少し趣向を変えて、事例ではなくて、佐藤剛先生の書いた記事をみんなで読もうと思っていますがどうでしょうか?
サムライさん、ご無沙汰してます。ウエズです。
返信削除この記事、大好きです。自分も分も含めてこの1年間で読んだブログの中で、
1番お気に入りです。
クライエントとの関わりに真摯さが感じられます。再評価を繰り返し、共に振り返る手順に感動しました。ADOCも含めてクライエントと協業するOT介入プロセスの理想型だと思います。kibiさんとのやり取りもすてきです。ちゃんと向き合っていますよね。大切なことを一緒に確認する。いいなあ。
uezuさんお久しぶりです。勿体無いお言葉ありがとうございます。これもみんなADOCのお陰です。uezuさんのような作業療法士になりたいと日々努力を重ねています。クライエントの為に私たちがすべきことは何なのか?それをいつも貪欲に探求するuezuさんに少しでも近づきたいと、これからも目の前のクライエントにしっかりと向き合っていきたいと思います。
返信削除kibiさんのこともありがとうございます。彼女はウチの至宝です。6月の学会は、彼女もエントリーしていますので、是非その時は、御一緒させてください。
いつも前を向く力をありがとうございます。