昨日は福島県の学術集会でした。ウチの後輩達も堂々と発表していて頼もしかった!
しかし全演題数の7割がウチの法人からって・・・・皆でOT盛り上げようよ~^_^;
でもステキな出会いもありました。福島市でOTをしているTさん。すごく作業療法を大切にしていることがバシバシ伝わってきて、同じ会場にいてとても楽しかったです。ぜひ今度呑みましょ~(^.^)
僕の自慢の後輩、Kさんの担当する認知症のGさん。入院当初は興奮が強く、頻回に転倒を繰り返していました。嚥下障害も残存し、PEGから栄養摂取しているGさんには、食事の楽しみもありません。言語でのコミュニケーションも難しく、筆談もできません。険しい表情で毎日を過ごしていました。
昔は左官業を行っていたGさん。Kさんは何とかそこから作業に結び付けたいと色々な工夫をしていましたが、Kさんの努力はその全てが彼に拒まれてしまっていました。
介入の糸口がつかめずに途方にくれるKさん。でもここがKさんのイイ所!絶対に諦めません。タイルモザイクから作業導入に繋げたいと、GさんとOT室にやってきました。
まずは目地の混ぜ方をGさんに教えてもらうことから始めました。Gさんも元左官職人!難易度も低く、効力感も得られるこの作業を毎日積極的に行い、少しずつ関係ができてきました。
次に20cm×20cm程度の小さい作品に二人で取り掛かりました。そのころには、Gさん自身から、デザインのアイデアが提案されるようになり、カワイイ紅葉をモチーフにした作品が完成しました。
その後、少し大きなチューリップのモザイクを作り、現在は、40cm×60cmくらいある大作を製作中です。興奮が強く、いつも落ち着かないGさんは、いつの間にか穏やかな表情で毎日を過ごすようになり、いつもKさんとの協業の時間を楽しんでいます。
今日は月曜日。昨日は休みでした。今朝KさんがGさんの部屋を来室すると、不鮮明な発話で、「昨日は何でこなかったんだ?」と質問してきたのです。
Kさんは泣きそうな表情で僕の元にそれを報告にきてくれました。
曜日の感覚も分からず、記憶も曖昧なGさん。過去とのつながりの大部分を失い、"今”だけに生きてきたGさんに、自分の大切な作業を媒介にして、再び未来への期待や希望といった光が差し込んできました。今製作している大作が完成したら、「ちゃんと飾りたいんだ」という語りも聞かれました。
担当のPTさんが言った、「Gさんはタイルにはまってから普通のおっちゃんになった!」発言も面白かった!
作業選択のプロセスにおいて、上手く協業関係を築けないクライエントは沢山います。しかしそこで介入内容を、ADLや機能訓練のみに限定してしまうことは作業療法士の諦めです。しかもそれは客観的には成立してしまうので、自己批判的視点を持つことも難しいかもしれません。
作業をすることで人は健康になれる!その言葉を、単なるOTの象徴的意味合いで使用するのではなく。実践し、結果を出す!そんな後輩の頼もしさに嬉しい気持ちになりました。
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